除脂肪体重(LBM)とは
除脂肪体重(LBM:Lean Body Mass)は、体重から脂肪組織を除いた残りの重量です。 筋肉・骨・内臓・水分・血液などが含まれます。除脂肪量(FFM:Fat-Free Mass)とほぼ同じ意味で使われます(厳密には LBM はわずかに脂質を含む)。
ダイエット・ボディメイクでは、体重よりも除脂肪体重を維持・増加させながら脂肪を減らすことが理想とされます。基礎代謝量や薬剤投与量の算定基準にも使われる重要な指標です。
3つの計算式
本ツールでは、医学・栄養学で広く使われる3つの式で同時計算します。
女性: LBM = 0.252 × 体重(kg) + 0.473 × 身長(cm) − 48.3
医薬品投与量の計算で広く使われる式。
女性: LBM = 1.07 × 体重 − 148 × (体重 ÷ 身長)²
体重に対する非線形項を含み、肥満者でも安定する。
女性: LBM = 0.29569 × 体重 + 0.41813 × 身長 − 43.2933
最も古典的な式。後の研究の基礎となった。
体組成の構成
- 水分: 体重の 約60%
- たんぱく質(筋肉中心): 約16%
- 脂肪: 約15〜20%
- 無機質(骨など): 約6%
- その他: 約1〜2%
水分・たんぱく質・無機質・その他の合計が「除脂肪体重」≒ 体重の80〜85%。
体脂肪率の目安(日本人成人)
| 区分 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 必須脂肪(最低限) | 3〜5% | 10〜13% |
| アスリート | 6〜13% | 14〜20% |
| フィットネス | 14〜17% | 21〜24% |
| 標準 | 18〜24% | 25〜31% |
| 肥満 | 25%以上 | 32%以上 |
出典: American Council on Exercise(参考)
用途
- ダイエットの目標設定: 体重ではなく LBM を維持・増加
- 筋トレの効果測定: 筋肉量の増減を体重変化と切り分け
- 基礎代謝量の精密計算: Katch-McArdle 式は LBM ベース
- 薬剤投与量: 一部の薬剤は LBM や除脂肪体重当たりで投与
- 透析・栄養療法: たんぱく質必要量の算定など
体脂肪率の正確な測定方法
より正確な体組成を知りたい場合は、以下の測定法があります(精度の高い順)。
- DXA(二重エネルギーX線吸収法): 医療機関、最も正確
- 水中体重測定法: 研究室レベル、精度高い
- 空気置換法(BodPod): スポーツ施設等
- InBody 等の業務用 BIA: フィットネス施設の測定機
- 家庭用体組成計(BIA): 簡便だが誤差あり(±3〜5%)
- キャリパー(皮下脂肪計): 訓練が必要
- 本ツールのような推定式: 身長・体重から推定(誤差±5〜10%)
よくある質問(FAQ)
Q. 3式で結果が違うのはなぜ?
開発時の被験者集団・測定法(DXA / 水中体重 / 同位体希釈法)が異なるためです。日本人では Boer 式が使いやすいとされますが、3式の幅をもって判断するのが安全です。
Q. 体組成計の値とどちらを信じる?
体組成計(BIA)は水分量で誤差が出やすく、本ツールの推定式はあくまで身長・体重からの推定です。両方を比較して判断するのが現実的です。
Q. 子供・妊娠中・授乳中は使える?
本ツールの式は成人向けに開発されています。15歳未満や妊娠・授乳期は別途専門的な評価が必要です。
Q. 入力データはどこに保存される?
端末内(ブラウザの localStorage)にのみ保存され、サーバーへ送信することはありません。
関連する計算機
- 基礎代謝量(BMR)計算機 ↗ — Katch-McArdle 式は LBM を使用
- カロリー計算機 ↗
- BMI計算機 ↗
参考文献
- Boer P. Estimated lean body mass as an index for normalization of body fluid volumes in humans. Am J Physiol (1984)
- James WPT. Research on Obesity. London: Her Majesty's Stationery Office (1976)
- Hume R. Prediction of lean body mass from height and weight. J Clin Pathol (1966)
⚠ 医療情報に関する注意
本ページの情報は一般的な健康・栄養知識として提供されるもので、診断や治療の代替にはなりません。具体的な健康判断は、医師・管理栄養士などの専門家にご相談ください。